Södermalm

セーデルマルムからの眺め

ストックホルムの南に位置するセーデルマルム島〈Södermalm〉。若者から「セーデル」の愛称で親しまれるこの地区は、アーティストや俳優、音楽家やクリエイターなどが多く住む、個性的でおしゃれなエリア。人気のショップやカフェがひしめき、ショッピングやフィーカにもおすすめです。高台にあるセーデルマルムからの眺めも最高！ガムラ・スタンやユールゴーデン島を一望できます。

中央駅から橋を渡って、ガムラ・スタン〈Gamla Stan〉へ。そこからセーデルマルム島へつながる坂を上がると、ストックホルムの旅の拠点となる地下鉄スルッセン〈Slussen〉駅が見えてきます。
（地下鉄中央駅〈T-Centralen〉からは、グリーンライン・レッドラインにのって２つ目の駅がスルッセン）
スルッセン駅前には人気の「NYSTEKT STRÖMMING（焼きたてニシン）」の屋台があって、香ばしいニシンのオープンサンドがすっごく美味しい！ メインストリートのヨーダガータン通り〈Götgatan〉をまっすぐ行けば、人気のショップが並びます。
地上33メートルの展望レストラン、エリックス・ゴンドーレン〈Eriks Gondolen〉の空中散歩や、写真に興味があれば100年前の工場をリノベーションした赤レンガの写真美術館フォトグラフィスカ〈Fotografiska〉が魅力的。
シェップスブロン埠頭〈Skeppsbron〉からはユールゴーデン島〈Djurgården〉やナッカ〈Nacka〉行きの船（水上バス）が毎日出ています。


【追記】
2019年現在、スルッセン〈Slussen〉駅は大規模な工事中。 「NYSTEKT STRÖMMING（焼きたてニシン）」の屋台は、スルッセンの反対側のガムラ・スタンの Kornhamnstorgで営業しているそうです。

真珠のキャラメル、パーランス

セーデルマルムの中でも、若手クリエーターや流行のショップが集まる注目スポット、SOFO〈ソーフォー〉。そこに「真珠」を意味する「Pärlans」という名の人気のキャラメルショップ、パーランス・コンフェクティール〈Pärlans konfektyr〉があります。オーガニックバター、生クリーム、砂糖、マダガスカル産のバニラなど、上質な素材で作られた手づくりキャラメル。フレッシュラズベリー、レモン＆ジンジャー、アップル＆シナモン、マンゴー＆パッション、チョコレートココア、バニラ、ソルトなど、数十種類のフレーバーが並びます。
なによりパーランスが魅力的なのは、1930〜40年代のクラシカルなスタイルにこだわっているところ。スタッフのファッションも、ショップのインテリアも、流れるジャズも、すべて30〜40年代のもの。スウィングダンススクールで出会った７人組がはじめたキャラメルショップは、モノクロのフィルム映画を切り取ったような上品でレトロな空間。古くて可愛いものが、パールのようにきらめき、キャラメルの甘さとマッチします。

パーランスのキャラメルをなめながら、SOFO をぶらぶらするのも楽しい。人気のデリカテッセン・アーバン・デリ〈Urban Deli Nytorget〉もおすすめ！

ドロップコーヒーと ヨハン＆ニューストロン

コーヒー好きにはたまらないスポット、マリア地区には、ストックホルムを代表する２つのコーヒーショップがあります。スルッセン〈Slussen〉から地下鉄で１駅のマリアトリエット 〈Mariatorget〉駅までは、歩いても10分くらいでいけます。
向った先はストックホルムで人気のドロップコーヒー〈DROP COFFEE〉！小さなお店だけど、カウンターに並ぶセラミックレッドのハリオ V60のドリッパーが素敵。ハンドドリップで淹れるコーヒーの香りが店中に広がります。アルバート＆ジャックス〈Albert & Jack's〉のパンも美味しくて、コーヒーのおともにぴったり！
スウェーデンのフィーカ〈FIKA〉に欠かせないコーヒー。北欧では、コーヒー豆本来の美味しさが楽しめるライトロースト〈浅煎り〉が好まれるのだとか。コーヒーの酸味が苦手という人もいるけど、いろんなベリーを毎日食べている北欧の人たちは、コーヒーチェリーが持つベリーのようなさわやかな酸味が、コーヒーの美味しさをあらわすことを知っています。 ハリオでドリップされたコーヒーがテーブルに。香ばしさの中に、ほのかに甘い香り。ドロップコーヒーおすすめの一杯を一口………おいしい！ベリーのようにフルーティー！しかも、アイスコーヒー。今までダークロースト（深煎り）のアイスコーヒーしか飲んだことがなかったので、これには感動！
（その後、ドロップコーヒーはリニューアルされ、ハリオのハンドドリップではなく、コーヒーマシンで淹れるようになりました。今もとても美味しいです） 

ドロップコーヒーから歩いてすぐの場所に、2004年にロースターとして生まれたもうひとつの人気店、ヨハン＆ニューストロン〈Johan & Nyström〉があります。カフェの中はローストしたコーヒーのふんわりした香りが満ちていて、いつも人で溢れています。店の外のカラフルなテーブルに座って、街角の景色を眺めながら一口………おいしい！パイナップルのような優しい甘み。とってもフルーティー！これはヨハン＆ニューストロンのコーヒー豆を買おみやげに買って帰ならきゃ！

２つのコーヒーショップの間にはストックホルム発のバックブランド、 サンドクヴィスト〈SANDQVIST〉もあります（※スウェーデン語の発音は「サンクウィスト」に近いです）ストックホルムの街中でもよく見かける人気のバック。 スウェーデンの旅はいつも〈SANDQVIST〉のキャンバス生地のバックパックを愛用しているほどお気に入り。

マリア地区まで来たら、ストックホルムの人気ベーカリー、バゲリ ペトラス〈 Bageri PETRUS 〉はぜったいに外せません！（DROP COFFEE のすぐそば、SANDQVIST お店の前にあります）
落ち着いた雰囲気のおしゃれなベーカリーで、もっちり噛みごたえのあるサワードゥーパンが美味しい。そして、ここのシナモンロールとカルダモンロールは絶品です！！（シナモンロールとカルダモンロールをいっしょに買って食べ比べるのがおすすめ！）
そのままパンの袋を持って、マリアトリエット公園でほおばるのも良いけど、絶景の公園 Ivar Los Park でフィーカはいかが？

絶景の公園　Ivar Los Park

噴水のあるマリアトリエット公園を抜けて、Hornsgatan通りへ出たら、ストックホルムのセラミックアーティスト集団 カオリン〈KAOLIN〉のギャラリーショップが見つかるはず。カオリンの脇道を北へさらに数分歩くと、水の都ストックホルムが一望できる絶景スポット〈Ivar Los Park〉があります。
〈Ivar Los Park〉は赤い木の塀で囲まれた小さな小さな公園で、観光客もほとんど見かけない秘密の場所。高台の展望台からは、美しい湖とストックホルム市庁舎や旧市街ガムラ・スタンが見渡せます！
わたしはここから見えるストックホルムの景色がいちばん好き。観光客でにぎわうセーデルマルムの街の中で、ほっとひと息ついて、のんびり風景を楽しめる場所。光も風も気持ちいい！公園の芝生の上に座って、〈PETRUS〉のシナモンロールをかじりながらフィーカも最高です。

ホンシュトゥールス・マルクナード

ドロップコーヒーを出て、セーデルマルム島の西へ。ギャラリーがショップが並ぶ大通りホンシュガータン〈Hornsgatan〉を歩き、やって来たのは、再開発により新たな人気スポットとしてにぎわうホンシュトゥール〈Hornstull〉。スルッセン〈Slussen〉から地下鉄レッドラインで３駅目の駅です。
ホンシュトゥール〈Hornstull〉は、大きな川沿いに黄色や赤の建物が並ぶおしゃれな町。セーデルマルムの中でも今いちばん人気のエリア。大きな橋からの景色は気持ちが良くて爽快。橋の東側には憩いの緑の公園が広がります。

地下鉄ホンシュトゥール駅から少し歩いた水辺の通りホンシュトゥール・ストランド〈Hornstull Strand〉で、毎週日曜日〈５月〜９月〉にホンシュトゥールス・マルクナード〈Hornstulls Marknad〉が開催されています。
マルクナード〈Marknad〉とは、マーケートのこと。水辺につづくストリートマーケットには、アイスクリームやサンドウィッチなどのフードスタンドが並び、スウェーデンの蚤の市 ロッピス〈Loppis〉もセーデルらしくキュートな品揃え。日曜日はお店が休みのところもあるので、ホンシュトゥールス・マルクナードは大勢の若者でにぎわいます。

ストックホルムで迎える日曜日。もし、ゆったりできる時間があるなら、午前中はヒョートリエット広場〈Hötorget〉のロッピスで北欧ヴィンテージ探し。午後はホンシュトゥールのストリートマーケットで、セーデルっ子にまじって水辺の景色を楽しむのもいいかも。